2月9日の『肉の日』には、各社が続々と肉商品のキャンペーンを発表しているというのもあり、広告を見ていると美味しいお肉を食べたくなってきます。お肉の中でも比較的お値段が高い牛肉を肉の日にあやかって味わいたい、という想いがより一層高まります。
そこで今回美味しい牛肉の選び方・見分け方というものをしっかりおさえておきましょう。
牛肉の種類
「和牛」「国産牛」「輸入牛」と、大きく分けて3種類ある牛肉。何となく美味しい牛肉=「和牛」というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?でも「和牛」と「国産牛」の違いは?また「輸入牛」とはどんな違いがあるのでしょうか?
和牛とは日本古来の牛をもとに品種改良されてきた肉専用種で、4つの牛の品種のみを指します。きめ細かな霜降りが特徴になり、松阪牛、神戸牛、米沢牛など有名なブランド牛が例に挙げられます。
では国産牛と呼ばれるものはというと、端的に言えば日本で一定期間飼育・加工された和牛以外の牛を指します。日本育ちの「和牛以外」であれば、ホルスタインなどの乳用種も含まれるのです。またこの定義から、外国産でも日本での飼育期間が長ければ国産牛となります。
そして実は、日本で食べられている牛肉の約6割が輸入牛。スーパーなどでよく見かけるように、オーストラリア産とアメリカ産がほとんど。餌の違いに特徴があり、主にオーストラリア産は牧草、アメリカ産は穀物主体で育てられています。近年のヘルシー志向から、輸入牛は低脂肪な赤身肉として人気があります。
牛の格付け等級
肉の格付けで『A5』と明記されていると「美味しい牛肉」をイメージしますよね。しかし一概にA5だから最上級の美味しさを意味するものではないのです。
この「アルファベット+数字」は2つの評価基準で決定された等級になっています。
A、B、Cの3区分に分かれているのが「歩留等級」(ぶどまりとうきゅう)。これは牛からどれくらい食用のお肉が取れるかの基準を示したもので、取れる肉の割合が多い順からA、B、Cとなります。
5~1段階で評価されるのが、肉質等級(にくしつとうきゅう)。①脂肪交雑(霜降り状態)②肉の色沢、③肉の締まりとキメ、④脂肪の色沢と質、の4項目で評価され、5が最上級となります。
美味しい牛肉を見分けるポイント
ここまでの情報と共に『見た目』での判断も重要なポイントになってきます。
スーパーで売られているお肉のパックを傾けた時に時折みられる赤い液体、気になりませんか?これはドリップと言われ、お肉の旨み成分が流れでてしまっている状態を示しています。ドリップが出てしまっているということは、うまみ成分が肉から逃げ出してしまっているので、避けたいですね。
美味しそうなお肉といえば、明るく鮮やかな赤色を思い浮かべますが、実は新鮮な牛肉は少し黒みがかった赤色をしています。牛肉は酸素に触れて時間が経つと赤色に変わる特徴から、空気に触れた表面と、空気に触れていない重なり合っている部分などで色の差が出ることはあるので、それは傷んでいるわけでもなく、知っておくと安心できますね。
せっかくの肉の日、食べ方や個々人の好みに合わせて‛美味しい‘と思うお肉選びの参考にしてみてください。