フードロスで感染症媒介蚊が増える?!~SDGsを考える~


    世界の多くの人々にとって、食品廃棄は習慣化され問題となっています。

    必要以上に食品を購入したり、家で野菜や果物を腐らせたり、食べきれないほどの量を摂取したりしています。

    このような習慣が生むフードロスの問題から予測される私たちの生活に迫る危機について考えてみませんか?

    フードロスが気候変動に与える影響

    食べ物を無駄にするような習慣は、天然資源に余分な負担をかけ、環境を破壊することにつながります。

    食べ物を無駄にすることの背景には、輸送や加工にかかるエネルギー資源はもちろんのこと、食べ物を生産するための労働力、開発努力、資金、貴重な資源(水、種、飼料など)をも無駄にすることになります。

    つまり、食べ物を無駄にするということは、その過程にある人間活動により温室効果ガスの排出量の増加を意味し、気候変動の原因になるのです。

    気候変動によって起こり得ること

     

    日本の平均気温が長期的に上昇傾向で100年あたり1.15℃の割合で上昇しています。

    この事実がもたらす将来への影響は科学的なアプローチでも予測され、それらは確実に私たちの生活に直結しているのです。

    日本の将来予測

    平均気温の上昇に伴う影響は多岐に渡り身近な現象として現れます。

    短時間強雨の頻度がすべての地域で増加する可能性

    無降水日数がほとんどの地域で増加することによる渇水リスクの増加

    水質変化の可能性

    ・大雨に伴う水害のリスク増加(洪水が起こる確率は、将来においては現在の 1.8 4.4 倍程度になると予測)

    高波・高潮リスクの増加

    自然生態系の変化(農作物への影響、植物の成長スピードの変化、漁獲量の減少)

    感染症媒介蚊の生息域が拡大

    誰もが出来るSDGs

    感染症媒介蚊、デング熱を媒介するヒトスジシマカの生息域が拡大することにまで影響を及ぼすフードロスの問題。

    改めて地球規模の大きな問題であることを感じずにいられません。

    しかし、私たちは、この問題の根本的な原因を解決するためには、誰もが行動を起こし、解決できる問題でもあります。

    食べ物を無駄にしないことを生活の一部にするために、私たちの習慣を見直して、農家や生産者、お客様や店主など、それぞれの立場で食料の生産と消費のバランスを取る社会を目指しませんか?

     

    【参考】

    食品ロスと廃棄物削減に関する国際啓発の日-国連

    日本の気候変動とその影響 - 環境省

    著者:Tenderbuns.jp